COLUMN
コラム
目次
開く公開日:
北海道ブラックアウトは、2018年9月6日の胆振東部地震で道内の電力供給が止まり、最大約295万戸が停電した出来事です。概ね全域に供給できるまで約45時間かかりました。経過と原因は公的資料で整理し、冬に同じことが起きた場合に困る点と、家庭でできる備えをまとめました。
北海道での蓄電池の容量・価格・停電への備えは「北海道の家庭用蓄電池ガイド」にまとめています。

2018年9月6日3時7分、胆振地方中東部を震源とするマグニチュード6.7の地震が起きました。厚真町で震度7、安平町とむかわ町で震度6強、札幌市東区で震度6弱を観測しています。この地震のあと、道内全域が停電する「ブラックアウト」が起きました。ブラックアウトは、エリア全域に及ぶ大規模停電のことで、日本では初めてです。
主な経過は、次の表のとおりです。
| 時点 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2018年9月6日3時7分 | 胆振地方中東部でマグニチュード6.7の地震。厚真町で震度7 | 令和元年版防災白書 |
| 同日3時25分 | ブラックアウトが発生 | 消防庁 |
| 発生直後 | 道内全域で最大約295万戸が停電 | 令和元年版防災白書、消防庁 |
| 発生から約2日 | 停電した戸数の約99%が復旧 | 消防庁 |
| ブラックアウトから約45時間 | 概ね全域に供給できる状態になる | 令和元年版防災白書 |
| 2018年10月4日17時 | 北海道電力が、送電が必要な箇所すべてへの送電完了と、停電の解消を確認 | 北海道電力 |
| 停電と並行して | 道内44市町村で最大約6万8千戸が断水。約1か月後に全地域で解消 | 令和元年版防災白書 |
この地震による死者は42人、重軽傷者は762人です(令和元年版防災白書)。死者の内訳は、厚真町が36人、苫小牧市が2人、札幌市が2人、むかわ町が1人、新ひだか町が1人です。
復旧の節目を示す数字は、資料によって測る基準が異なります。

令和元年版防災白書は、停電の経過を次の3点で記しています。
この結果、道内全域が停電しました。
地震が起きたのは3時7分で、ブラックアウトの発生は3時25分です。地震から約18分後に、道内全域が停電したことになります。地震の時刻は令和元年版防災白書、ブラックアウトの時刻は消防庁の資料に記載があり、2つの資料の時刻を並べた数字です。
消防庁の資料には、地震前日の電力の最大需要と比べて、約1割の供給が不足している状態だったとの記述があります。
北海道電力は、北海道の電力系統の規模が360万kW程度で、他の地域より小さいと説明しています。複数の発電所で故障が起きると、電気が不足したり、電圧や周波数が不安定になったりするおそれがあるとしています。
北海道と本州をつなぐ北本連系設備は、新しい設備が2019年3月に運開する前は、30万kW×2極で合計60万kWでした(北海道電力)。2018年9月は、この構成の時期にあたります。増強の経過は、後の節で整理します。

2018年の停電は9月で、冬ではありませんでした。冬に起きた場合、まず影響が出るのは暖房です。札幌市は、冬の停電で暖房が使えなくなると、家の中は急速に冷えると案内しています。室内にいても低体温症のリスクが高まるため、体温を保つことが命を守る最優先の対策だと説明しています。対策の柱は、「体温を逃がさない」ことと、「体の中から温める」ことの2つです。
気象庁の平年値(1991〜2020年)では、1月の日最低気温の平均は、札幌が-6.4℃、旭川が-11.7℃、帯広が-13.0℃です。この気温の中で暖房の電源が失われる場合を想定して、備えを考えます。
暖房の種類によって、停電時の動きは違います。トヨトミの取扱説明書には、FF式ストーブは運転中に電源が切れると自動で止まり、電気が戻っても自動では運転しない、と書かれています。電気で動く暖房は、停電中は止まるものと考えて備えるのが基本です。
暖房以外にも、次のような影響が出ます。

北海道庁は、停電への備えとして、懐中電灯、携帯ラジオ、電気を使わない暖房器具(携帯ストーブなど)の用意を呼びかけています。食料と飲料水の備蓄も挙げています。
石油ストーブには、電源が要らない点火方式があります。トヨトミの防災のページに載っているのは、手回しで点火する機種と、乾電池で点火する機種です。乾電池で点火する機種は、電池が切れても、マッチや点火用ライターで火をつけられるとのことです。
停電の前に、家庭で次の3点を決めておくと、備えの抜けを減らせます。
同じページによると、家庭でよく使われるクラスの石油ストーブは、1時間あたりおよそ0.2〜0.3Lの灯油を使います。1日8時間の使用で、およそ2Lです。18Lのポリタンク1つで、目安としておよそ1週間分になります。機種や火力の設定で使用量は変わるため、お使いの機種の取扱説明書で確かめてください。
灯油の保管では、次の点に注意します。

トヨトミの防災のページは、石油ストーブの使用中に、1時間に1〜2回、1〜2分の換気が必要としています。換気扇を使うか、風の通る開口部を2か所以上つくると、効率よく換気できます。窓が凍る場所や地下室など、換気が十分にできない場所では使いません。
NITE(製品評価技術基盤機構)の2021年1月28日の発表では、2010年度から2019年度の10年間に、一酸化炭素中毒の事故で、死亡事故が17件(21人)、重傷事故が4件(7人)ありました。死亡事故は携帯発電機によるものが最も多く、停電時に携帯発電機を屋内で使って亡くなった例が挙げられています。携帯発電機は、屋内では決して使わず、風通しの良い場所で使うよう案内されています。
雪の季節は、給排気口がふさがっていないかも確かめます。北海道庁はFF式暖房機の給排気口まわりの除雪状況の確認を、札幌市はストーブやボイラーの給排気筒が雪でふさがらないようにすることを、それぞれ呼びかけています。
札幌市は、停電などに備えて、懐中電灯、携帯ラジオ、食料、飲料水などの備蓄を挙げています。あわせて、モバイルバッテリーを1つ常備することも案内しています。最も大きなリスクは、持っているのに充電していなかったことです。スマートフォンの充電と一緒に、モバイルバッテリーも充電する習慣が勧められています。
飲料水と食料の量や日数は、人数と家庭の状況で変わります。国や自治体が示す最新の目安を確認して、決めてください。

蓄電池は、停電中に電気を使える範囲と日数を、構成と容量で決める設備です。詳しい内容は、それぞれの記事にまとめています。要点は次のとおりです。
暖房の消費電力は、機種で異なります。トヨトミのFF式ストーブ(FF-S36BT、FF-S45BT、FF-S55BT)の取扱説明書(50Hz)では、点火時が250W、燃焼時が27〜52Wです。点火の初期には、短時間ですが最大680Wになります。燃焼時の上限52Wで8時間運転した場合、使う電力量は416Wh(52W×8時間)です。点火時の電力は含みません。容量の決め方と、停電中に暖房を動かす考え方は、北海道の家庭用蓄電池ガイドにまとめています。
蓄電池は、備えの一つです。電気を使わない暖房器具、灯油、水、明かりの備えは、蓄電池の有無とは別に整えます。蓄電池を検討する場合も、先に、停電中に何を動かしたいかを決めます。

北海道と本州は、北本連系設備という送電設備でつながっています。北海道電力は、この設備を増強する目的として、北海道の電力の安定供給をより確実にすることを挙げ、再生可能エネルギーの導入拡大や電力取引の拡大にも寄与するとしています。増強の経過は、次の表のとおりです。
| 時点 | 内容 | 連系容量 |
|---|---|---|
| 2019年3月より前 | 30万kW×2極の構成。点検時は30万kWでの運用 | 計60万kW |
| 2019年3月 | 新北本連系設備(30万kW)が運開 | 計90万kW |
| 2023年9月1日 | 新北海道本州間連系設備の増設工事に着工 | 計120万kW(予定) |
| 2028年3月 | 運転開始の予定 | 計120万kW(予定) |
連系容量は、北海道と本州の間で送れる電力の上限を示す数字です。新設前は、点検時に連系量が30万kWになりました。新設後は、常時60万kWの連系量を確保できるとされています。2018年9月のブラックアウトは、表の最初の行の構成の時期に起きました。
増設後の計120万kWは、2026年11月時点では、運転開始前の数字です。2019年3月より前の計60万kWと比べると、連系容量は2倍になる予定です。
北海道電力は、電力系統の規模が360万kW程度であると説明しています。表の連系容量は、この規模と並べて見る数字です。
北海道電力のこれらのページは、増強の目的を、供給の確実化や供給信頼度の向上、再生可能エネルギーの導入拡大、電力取引の活性化などと説明しており、2018年の停電との関係には触れていません。電力会社側の対策が進んでも、停電が起きたときの暖房や水の備えは、家庭ごとに必要です。
エコテックジャパンの施工実績は、累計7,504件です(2026年9月時点)。
蓄電池の施工は施工事例、お客様の感想はお客様の声でご覧いただけます。
道内の蓄電池の施工事例には、釧路市 T様邸【蓄電池】設置工事、札幌市清田区 T様邸【蓄電池】設置工事があります。
2018年9月6日の胆振東部地震のあとに起きました。道内全域で最大約295万戸が停電し、概ね全域に供給できるまで約45時間かかっています(令和元年版防災白書)。
苫東厚真火力発電所の3基が停止し、送電線事故で水力発電所も停止したためです。電力の供給が需要を大きく下回りました(令和元年版防災白書)。
トヨトミの取扱説明書では、運転中に電源が切れると自動で止まり、電気が戻っても自動では運転しないと書かれています。北海道庁は、停電への備えとして、電気を使わない暖房器具の用意を呼びかけています。
換気と、給排気口の雪です。トヨトミは、1時間に1〜2回、1〜2分の換気を案内しています。携帯発電機は、屋内では使わないでください(NITE)。
札幌市は、懐中電灯、携帯ラジオ、食料、飲料水の備蓄と、充電したモバイルバッテリー1つの常備を案内しています。北海道庁は、電気を使わない暖房器具の用意も呼びかけています。
2018年のブラックアウトは、発電所の停止と送電線事故で、供給が需要を大きく下回って起きました。冬の備えは、電気を使わない暖房、換気、水と明かり、充電したモバイルバッテリーが基本です。蓄電池を含む停電への備えは、まずはご相談ください。設置の条件は、現地調査で確認します。お問い合わせ先は、お見積りフォームとフリーダイヤル0800-800-1558です。
最新のコラム
サービス
目次