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美瑛町は2022年4月28日に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指しています。町の地球温暖化対策実行計画では、2030年度に2013年度比で82.7%の削減を目標にしています。2025年度から環境省の交付金を使う「美瑛ゼロカーボンタウン」事業計画が始まり、住宅の太陽光・蓄電池にも町の補助があります。
※2026年10月9日に、美瑛町公式サイトの「美瑛町ゼロカーボンアクション」の各ページと、環境省の公表資料で確認した内容です。

美瑛町は2022年4月28日、町長名で「美瑛町ゼロカーボンシティ宣言」を表明しました。副題は「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指して」です。宣言文は、猛暑や大雨などの異常気象が世界で増え、美瑛町でも豊かな自然環境や基幹産業への影響が心配されていると述べています。そのうえで、町民・事業者・町が協働して脱炭素化に取り組むこと、地域の資源を生かして環境と経済の好循環を目指すことを掲げています。
環境省は、「2050年までに二酸化炭素を実質ゼロにすることを目指す旨を首長自らが又は地方自治体として公表した地方自治体」をゼロカーボンシティと定義しています。美瑛町の宣言もこれにあたります。「実質ゼロ」は、排出量をできるだけ減らし、残った分を森林による吸収などで差し引いてゼロにする考え方です。具体的な削減目標は、宣言の後に策定した再生可能エネルギー導入目標(2023年度)と、地球温暖化対策実行計画で定めています。
町のページでは、ゼロカーボンシティの実現に向けて、次の4つの施策を強化するとしています。
1つめは、後で説明する住宅の太陽光・蓄電池の補助につながっています。2つめは、電気自動車(EV)の急速充電器の設置などで進んでいます。宣言については、環境大臣からのメッセージも町のページに掲載されています。

美瑛町は宣言の前から、公共施設で再生可能エネルギーを使ってきました。町の実行計画(概要版)によると、図書館と郷土学館では土壌蓄熱とヒートチューブを使った暖房換気を、町民プールと活性化交流施設 bi.yell では木質バイオマスボイラーを使っています。宣言の後の主な動きは次のとおりです。
| 時期 | 主な取り組み |
|---|---|
| 2022年4月 | ゼロカーボンシティ宣言を表明 |
| 2023年度 | 家庭・事業者へのアンケートと検討委員会(3回)を経て、「美瑛町再生可能エネルギー導入目標」を策定 |
| 2024年1月 | 日産自動車・旭川日産自動車と連携協定を結び、「ブルー・プロジェクト」を始める |
| 2024年6月 | 大雪山国立公園の美瑛町エリアが、全国17番目の「ゼロカーボンパーク」として環境省に登録される(6月16日) |
| 2024年7月 | 道の駅びえい「白金ビルケ」で、青い池を訪れる観光客を対象に電動キックボードの実証実験 |
| 2025年3月 | 地球温暖化対策実行計画(区域施策編・事務事業編)を策定。計画期間は2025〜2034年度 |
| 2025年度 | 重点対策加速化事業の計画期間が始まる。美瑛町ゼロカーボン推進協議会を開催。「白金ビルケ」に町内2か所目のEV急速充電器が設置される |
| 2026年度 | 住宅の太陽光・蓄電池の補助を2つの制度で実施。推進協議会の町民委員を募集 |
ブルー・プロジェクトは、大雪山国立公園を含む白金エリアを「EV推進エリア」とし、美瑛の森や丘を100年先まで残すことを目的にした活動です。2024年6月のPRイベントでは、EVの試乗会や、EVから電気を取り出す給電のデモも行われました。EVの電気を家で使う仕組みはV2Hとはで説明しています。
ゼロカーボンパークは、国立公園の中で先行して脱炭素化に取り組むエリアを環境省が登録する仕組みです。町は訪れる人にも、マイボトルの持ち歩き、ペットボトルの回収への協力、電気自動車・電動キックボード・自転車での移動を呼びかけています。町民向けには、2025年度に「ゼロカーボンチャレンジ」として家庭での節電や省エネの取り組みを募り、投稿した人に電子地域通貨「Beコイン」を付与しました。

町の地球温暖化対策実行計画(区域施策編)は、2025年度から2034年度までの10年間の計画です。町全体のCO2排出量の内訳は、産業部門30%、運輸部門26%、家庭部門22%、業務その他部門21%です。特定の部門に偏っていないため、町全体で省エネと再エネの導入に取り組む必要があるとしています。削減目標は次のとおりです。
| 年度 | 目標排出量 | 実質排出量 | 削減の割合(2013年度比) |
|---|---|---|---|
| 2013年度(国の基準年度) | 102.1 | ー | ー |
| 2020年度(現状) | 106.3 | 59.6 | 41.6% |
| 2030年度(国の中間目標年度) | 64.3 | 17.6 | 82.7% |
| 2034年度(計画の目標年度) | 59.2 | 12.5 | 87.7% |
| 2050年度 | 39.1 | マイナス7.6 | 107.4% |
単位は千t-CO2です。実質排出量は、目標排出量から、再エネの導入による削減量と森林による吸収量を差し引いた値です。町は、保護林・保安林の合計8,545.9haを適切に管理すると、年間46.7千t-CO2を吸収できると試算しています。2050年度は、吸収量が排出量を上回る計算です。
環境省に提出された事業計画では、冬の暖房に化石燃料を多く使うことに加え、オール電化住宅が住宅の約2割(800戸程度)あり、他の市町村より電力の使用量が多いと分析しています。実行計画の省エネを最大限に進めるモデルでは、LED、高断熱住宅、暖房・給湯の高効率化によって、家庭部門の排出を53%減らすと仮定しています。
実行計画が家庭に求める取り組みは、自家消費型の太陽光(蓄電池の導入を推奨)、再エネ電力メニューへの切り替え、断熱改修、給湯器や家電の省エネ型への買い替え、EVの導入などです。住宅や民間施設への太陽光・蓄電池の導入では、町民の役割として「太陽光発電設備の導入」「蓄電池の導入」「自家消費」が挙げられています。給湯の省エネは北海道のエコキュートガイドで比較しています。

美瑛町は、環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金(重点対策加速化事業)」を使って、「日本で最も美しい村『美瑛ゼロカーボンタウン』事業計画」を進めています。計画期間は令和7年度から12年度です。環境省の採択額一覧(2026年4月9日付)には、道内から美瑛町のほか、札幌市、苫小牧市、登別市、当別町、ニセコ町、滝上町、安平町、士幌町、鹿追町、白糠町が載っています。
事業計画は、町のまちづくり総合計画の目標「自然と共生し生活基盤が充実したまち」に沿って、取り組みを4つの「わ」に整理しています。
| 4つの「わ」 | 主な取り組み |
|---|---|
| 産業間をつなぐ循環の「環」 | ビニールハウスの加温を、灯油ボイラーから農業残渣(小麦のもみ殻、トマトの茎)を燃やすバイオマスボイラーに切り替える |
| 多様な暮らし方を実現する環境の「環」 | 町内の川に小水力発電、公有地などに太陽光発電を設け、地域新電力会社が電気を供給する |
| レジリエンス強化に向けた協調という「和」 | 公共施設のZEB化と太陽光の設置、災害時に使うEVの導入、一般住宅への太陽光と蓄電池の設置 |
| 町外との協力や人々のつながりの「輪」 | 美瑛川流域の小水力発電で「青い池」のライトアップなどに電気を送り、白金温泉エリアを「ゼロカーボンタウン」として打ち出す |
太陽光の設置場所については、景観への配慮が書かれています。丘陵の景観に影響する場所は避け、丘陵地帯から離れた白金エリアの町営牧場の草地に、垂直型の太陽光発電設備を整備する方針です。
個人向けには、2050年までに住宅の太陽光を8,765kW(持ち家世帯の6割に4kWずつ)導入する目標を置いています。そのうち約7%にあたる675kWを、この事業を使って導入する計画です。残りの住宅は、補助制度の継続や省エネリフォームの補助などで脱炭素化を進めるとしています。住宅に太陽光と蓄電池を付けることは、停電の時の電気を確保する「家庭のレジリエンス強化」にも位置づけられています。

令和8年度、美瑛町は住宅の太陽光・蓄電池に2つの補助制度を設けています。申請の受付はどちらも2026年4月1日から2027年1月31日までで、予算がなくなった時点で終わります。2つの制度の金額と条件は美瑛町の太陽光・蓄電池補助金【令和8年度】で説明しています。
| 項目 | 太陽光と蓄電池を同時に入れる | すでに太陽光がある家が蓄電池を足す |
|---|---|---|
| 補助額 | 太陽光:1kWあたり8万円(上限72万円) 蓄電池:1kWhあたり最大5.7万円(上限57万円) |
蓄電池の費用(税抜)の2分の1以内(上限30万円) |
| 受け取り方 | 要綱に電子地域通貨の定めはない | Beコインで交付 |
| 主な条件 | FIT・FIPの認定を取らない。蓄電池は原則として町内の業者から購入する | リチウムイオン蓄電池で、容量17.76kWh未満 |
太陽光と蓄電池を同時に入れる制度は、重点対策加速化事業の仕組みにもとづく町の事業です。FITを使わず、発電した電気を家で使う形が前提で、実行計画が家庭に求める「自家消費型の太陽光(蓄電池を推奨)」と同じ考え方です。どちらの制度も、交付決定の前に工事を始めると対象外になります。太陽光と蓄電池を同時に入れる制度では、導入後に発電量や電気の使用量を町に報告します。FITで売電する場合との損得は太陽光の売電価格と自家消費・蓄電池の損益、北海道内の蓄電池の補助は北海道の蓄電池補助金にまとめています。
補助の金額・条件・予算は年度ごとに決まります。事業計画の期間は令和12年度までですが、来年度以降も同じ内容で続くとは限りません。窓口は、まちづくり推進課 地域みらい創造室 ゼロカーボン推進係(電話0166-74-7085)です。道内のほかの市町村の太陽光の補助は北海道の太陽光発電の補助金にまとめています。

美瑛町の「再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び管理に関する条例」は、出力10kW以上の発電事業が対象です。建築物の屋根・屋上・壁面に付けるものは対象外のため、住宅の屋根の太陽光はこの条例の手続きに当たりません。一方で、国立公園、土砂災害警戒区域、保安林など7つの区域を、発電設備の禁止区域に指定しています。景観条例の手続きでは、高さ5m以上の工作物の建設などが届出の対象です。住宅の屋根の太陽光が対象になるかは町のページに明記がないため、計画が決まったらまちづくり推進課(電話0166-92-4330)に確認してください。
美瑛町は積雪のある地域です。屋根の太陽光は、落雪が隣家や通路にかからないよう、雪止めの位置を決めておく必要があります。蓄電池を屋外に置く場合は、雪に埋もれない置き場所と寒冷地に対応した機種を選びます。令和8年度の補助は、申請が1月31日まで、設置が2月10日まで(既設太陽光への蓄電池追加は2月末まで)のため、秋以降に申請すると工事が積雪期にかかります。詳しくは太陽光パネルの雪止めと寒さと雪の中での蓄電池の使い方をご覧ください。
灯油を使う暖房でも、FF式ストーブや温水暖房のボイラーは電気がないと動きません。蓄電池があれば、停電中も暖房機器や照明、冷蔵庫に電気を回せます。どの機器を何時間動かせるかは、蓄電池の容量と出力で決まります。蓄電池の容量や価格の選び方は北海道の家庭用蓄電池ガイドをご覧ください。上川地域での停電への備えは旭川の太陽光発電と停電・災害対策で整理しています。
エコテックジャパンの施工実績は、累計7,504件です(2026年9月時点)。
実際の施工は施工事例、お客様の感想はお客様の声でご覧いただけます。近隣の制度は旭川市の太陽光補助金、富良野での導入は富良野の太陽光発電ガイドにまとめています。
2022年(令和4年)4月28日です。2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指す宣言で、町のページに宣言文と環境大臣からのメッセージが掲載されています。
町の地球温暖化対策実行計画では、2030年度の実質排出量を17.6千t-CO2とし、2013年度比で82.7%の削減を目標にしています。計画の目標年度である2034年度は87.7%の削減です。
環境省の重点対策加速化事業を使う町の事業計画「日本で最も美しい村『美瑛ゼロカーボンタウン』事業計画」のことです。計画期間は令和7年度から12年度で、農業残渣を使うバイオマスボイラー、小水力発電、公共施設と住宅への太陽光の導入などを進めます。
国立公園の中で先行して脱炭素化に取り組むエリアを、環境省が登録する仕組みです。大雪山国立公園の美瑛町エリアは、2024年6月16日に全国17番目のゼロカーボンパークに登録されました。
令和8年度は2つあります。太陽光と蓄電池を同時に入れる場合は、太陽光が1kWあたり8万円(上限72万円)、蓄電池が上限57万円です。すでに太陽光がある家が蓄電池を足す場合は、費用の2分の1(上限30万円)をBeコインで受け取ります。受付は2027年1月31日までです。
美瑛町は2022年4月にゼロカーボンシティを宣言し、実行計画で2030年度に2013年度比82.7%の削減、2050年度に実質ゼロという目標を定めています。重点対策加速化事業では、農業・観光・公共施設・住宅を組み合わせて脱炭素化を進めます。家庭で太陽光・蓄電池を入れる場合は、町の補助の条件と自家消費の効果を見積もりで確かめてください。エコテックジャパンでは、北海道全域で太陽光・蓄電池の販売から施工まで自社で行っています。お見積り・ご相談は無料です。フリーダイヤル0800-800-1558、またはWebフォームからお問い合わせください。
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